ローカルパックとは?
ローカルパックとは、「地域名 + 業種」などのキーワードで検索した際にGoogleの検索結果に表示される地図と3つのビジネスリストの事です。
ローカルパックに表示される情報は、Googleビジネスプロフィールが元になっています。そのため、Googleビジネスプロフィールに登録していなければローカルパックに表示されることはありません。
基本的には、同じキーワードでGoogleマップ内検索をおこなった時に表示される上位3つのビジネスが、ローカルパックに表示されます。
すべての検索結果にローカルパックが表示されるわけではなく、検索するキーワードやデバイスの種類によって、表示の有無や表示項目・内容が変わります。
また、Googleがユーザビリティを向上させるために、定期的にローカルパックのUIを変更する事があります。
ローカルパックには3つのビジネスが表示されますが、「さらに表示」をクリックすると、ビジネス情報が一覧で表示される画面に遷移して、その他のビジネス情報を確認できます。
ローカルパックに表示される情報
ローカルパックに表示されるのは、Googleビジネスプロフィールに登録されている以下のような情報です。
- ビジネス名(店舗名や会社名)
- 住所、電話番号、営業時間、業種、事業年数
- 口コミ件数と平均点
- オンライン予約やホームページのリンク・タグ
- 価格やお店の特徴情報
上記のすべての項目が必ず表示されるわけではなく、業種によって表示される項目が変化します。
以下の画像のように「美容院」で表示されるローカルパックには営業時間や事業年数が表示されますが、「ラーメン」で表示されるローカルパックにはそれらの項目は表示されない変わりに価格帯が表示されます。
ローカルパックが検索結果に表示される条件
ローカルパックは、検索画面に必ず表示されるわけではありません。ローカルパックは、主に検索ユーザーが「地域名 + 業種」などのローカルキーワードで検索した場合に表示されます。
また、「ラーメン」「居酒屋」などユーザーの検索意図が近隣のお店を探しているとGoogleから判断されるキーワードの場合も、ローカルパックが表示されます。
そのため、例えば「ラーメン」で検索した場合はローカルパックが表示されますが、「ラーメン 作り方」といったお店を探しているわけではないキーワードで検索した場合には表示されません。
ローカルパックが表示されるキーワードかどうかは、MEOをおこなう際に重要になります。ローカルパックが表示されないキーワードは、ユーザーがそもそもお店を探している訳ではない可能性が高いため、MEOキーワードで対策しても意味がありません。
ローカルパックの種類
ローカルパックの種類は、以下の4つです。
- 通常のローカルパック
- ローカルABCパック
- ローカルスナックパック
- その他:ローカルファインダー
それぞれのローカルパックについて詳しく解説します。
通常のローカルパック
通常のローカルパックとは、以下の情報が表示されているローカルパックです。
- ビジネス名・店名
- 住所
- 業種
- 口コミの数・星評価
- 電話番号
- 営業時間
- オンライン予約
- ホームページのURL
ローカルパックの大半が、通常のローカルパックに該当します。
PCから検索した場合は、右側に「予約」「ウェブサイト」「ルート」と書かれたリンクボタンが表示されます。スマホやタブレットで検索した場合は、「電話」と書かれたリンクボタンが表示されます。
ローカルABCパック
ローカルABCパックとは、各店舗の情報の左側にABCマークが表示されるローカルパックのことです。コンビニや銀行、ATMなどのように、複数の店舗を持つチェーン店について検索した場合に表示されます。通常のローカルパックとは異なり、口コミ数や星評価、店舗画像が表示されません。
また、ユーザーが検索した場所から近い順に表示される傾向にあります。
ユーザーがコンビニや銀行、ATMなどの店舗を探す場合、店舗名や住所、営業時間、口コミの数などより、店舗までの距離を優先する傾向にあるためです。
ローカルABCパックで表示される項目は、以下の通りです。
- ビジネス名・店舗名
- 住所
- ジャンル
- 電話番号
- 営業時間
- ホームページのURL
ローカルスナックパック
ローカルスナックパックは、各店舗の情報の右側に写真が表示されるローカルパックのことです。主に、カフェやレストランなどの飲食店を検索した場合に表示されます。
ユーザーが飲食店を探す場合、店舗名や住所、営業時間、口コミの数などの情報に加えて、店舗で提供されているメニューの写真や店内の様子が分かる写真も見てみたいと考えるためです。
ローカルスナックパックで表示される項目は、以下の通りです。
- ビジネス・店舗名
- 住所
- ジャンル
- 営業時間
- 口コミの数・星評価
その他:ローカルファインダー
ローカルファインダーは、ローカルパックに表示されている上位3店舗以外の店舗を表示させる機能です。
ローカルパックの下部に表示されている「すべて表示」「さらに表示」「その他のお店やサービス」などのボタンをクリックすると、店舗一覧と地図情報が別画面で表示されます。
ローカルファインダーは上記のローカルパックでも表示されるため、ローカルパックの種類というよりはローカルパックの機能と言えるでしょう。
ローカルパックに表示させるメリット
ローカルパックに表示させるメリットは、以下の3つです。
- 無料で掲載できる
- 来店意欲の高いユーザーにアプローチできる
- オーガニック検索結果よりも上部に表示される
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
無料で掲載できる
ローカルパックに表示させる1つ目のメリットは、無料で掲載できることです。購買意欲の高いユーザーにターゲットを絞って集客する方法として、リスティング広告を出稿する方法とローカルパックに表示させる方法の2種類があります。
リスティング広告を運用する場合は、広告出稿費用を支払う必要があります。
一方、ローカルマップに自店舗の情報が表示された場合は、費用を支払う必要はありません。しかし、ローカルパックに対して強制的に表示させることはできません。
自店舗の情報が表示されるかどうかは、Googleの判断次第です。あくまでも無料で表示される可能性があるというだけで、競争が激しい地域のローカルパックで上位表示を目指す場合は、MEO対策会社へ依頼するための費用がかかります。
来店意欲の高いユーザーにアプローチできる
ローカルパックに表示させる2つ目のメリットは、来店意欲の高いユーザーにアプローチできることです。SEO対策で上位表示を目指す場合は、幅広い検索意図を満たすことが要求されるため、顕在顧客と潜在顧客の両方に対してコンテンツを作成する必要があります。
顕在顧客だけに向けたコンテンツだけを作成しても、上位表示するのは困難なケースが多いです。
一方、ローカルパックは、検索ユーザーが「地域名 + 業種」などのキーワードで検索した場合に表示されます。「地域名 + 業種」などのキーワードで検索するユーザーの大半は、来店意欲の高いユーザーです。
ローカルパックに自店舗の情報を表示させることで、来店意欲の高いユーザーだけにターゲットを絞ってアプローチできます。
オーガニック検索結果よりも上部に表示される
ローカルパックに表示させる3つ目のメリットは、オーガニック検索結果よりも上部に表示されることです。ローカルパックは、検索画面のリスティング広告枠とオーガニック検索枠の間に表示されます。
つまり、オーガニック検索枠よりもローカルパックのほうがユーザーの目に留まりやすいということです。
ただし、ローカルパックはすべての検索結果に表示されるわけではありません。ローカルパックが表示されるのは、主に検索ユーザーが「地域名 + 業種」などのキーワードで検索した場合です。
「○○とは」「○○ やり方」「○○ おすすめ」といったキーワードで検索された場合は、そもそもローカルパックが表示されません。
ローカルパックに表示される仕組み
Googleは、以下の3つの要素を組み合わせてローカルパックに表示される店舗の順位を決めています。
- 距離
- 視認性の高さ
- 関連性
それぞれの要素について詳しく解説します。
【参考資料記事】
ローカル検索結果のランキングが決定される仕組み「Googleビジネスプロフィールヘルプ」
距離
ローカルパックに表示される店舗の順位を決める1つ目の要素は、検索ユーザーが検索した場所から対象となる店舗までの距離です。地域名を含まないキーワードで検索した場合は、ユーザーが検索した場所から近い順に店舗が表示されます。
一方、地域名を含むキーワードで検索した場合に表示されるのは、地域名の中でもユーザーが検索した場所から近いエリアの店舗情報です。例えば、港区にいるユーザーが「美容院 東京」と検索した場合、東京にある美容院の中でも港区にある店舗が表示されます。
視認性の高さ
ローカルパックに表示される店舗の順位を決める2つ目の要素は、視認性の高さです。「視認性の高さ」とは、その店舗がどれだけ多くのユーザーに知られているかを指します。分かりやすく言い換えると、認知度・知名度の高さです。
該当するジャンルにおいて、特に視認性が高い店舗がローカルパックで上位に表示されやすくなります。視認性の高さは、WEB上の情報やWEB検索における検索順位、口コミの数、星評価なども影響します。
関連性
ローカルパックに表示される店舗の順位を決める3つ目の要素は、関連性です。「関連性」とは、ユーザーが検索時に使用したキーワードと店舗との関連性の強さを指します。
例えば、ユーザーが「港区 スイーツ 手土産」と検索した場合、カフェのように店内飲食を前提とした店舗より、持ち帰りもできる店舗の方が関連性が高いと判断されます。
ローカルパックに表示させる方法
ローカルパックに表示させる方法は、以下の5つです。
- Googleビジネスプロフィールに登録する
- 評価の高い口コミを集める
- 定期的に投稿する
- 写真を充実させる
- サイテーションをおこなう
それぞれの方法について詳しく解説します。
Googleビジネスプロフィールに登録する
ローカルパックに表示させる1つ目の方法は、Googleビジネスプロフィールに登録することです。
Googleビジネスプロフィールとは、Googleが無料で提供している店舗の情報を管理するツールです。Googleビジネスプロフィールに店舗情報を登録することで、ローカルパックに情報が反映されます。
Googleビジネスプロフィールに登録する情報は、以下の通りです。
- 住所
- 電話番号
- WEBサイトのURL
- 営業時間
- ビジネスの説明文
- 口コミ
- 商品
- 質問
- メニュー・サービス
Googleビジネスプロフィールに登録する際のポイントは、以下の通りです。
- 正確な表記で住所を登録する
- 正確な営業時間を登録する
- 運用しているWEBサイトのURLを記載する
- ユーザーにとって分かりやすい説明文を記載する
評価の高い口コミを集める
ローカルパックに表示させる2つ目の方法は、評価の高い口コミを集めることです。Googleは、口コミの数や星評価をローカルパックに表示される店舗の順位を決める要素としています。
クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。
【引用記事】:ローカル検索結果のランキングが決定される仕組み
評価の高い口コミを集めることで、ローカルパックに表示されやすくなります。また、投稿された口コミに対して返信することも効果的です。
評価の高い口コミを集める方法は、以下の通りです。
- 口コミ投稿用のURLをQRコードに変換して店内に表示する
- 店舗を利用したお客さまに直接お願いする
- メールに返信してもらう
- 自社SNSアカウントを活用する
ただし、以下のような方法で口コミを増やす行為はGoogleのガイドライン違反です。
- クラウドソーシングサイトやSNSで口コミの書き込みを依頼し、費用を支払う
- 口コミを書いてもらう代わりに無料の商品やサービス、割引クーポンを提供する
- 自作自演で口コミを増やす
Googleからガイドラインに違反していると判断された場合、機能の一部を停止されたり、アカウントを削除されたりする恐れがあります。
【参考資料記事】:禁止および制限されているコンテンツ
定期的に投稿する
ローカルパックに表示させる3つ目の方法は、定期的に投稿することです。Googleビジネスプロフィールには、投稿機能があります。投稿機能を使うことで、店舗の情報を投稿することが可能です。
ローカルパックの順位に直接影響するわけではありませんが、定期的に投稿することで来店頻度の向上やイメージアップにつながるでしょう。
写真を充実させる
ローカルパックに表示させる4つ目の方法は、写真や動画を充実させることです。Googleビジネスプロフィールには、写真や動画を掲載する機能があります。
写真や動画は、以下のカテゴリーに分類されます。
- 概要
- オーナー提供
- ユーザー提供
- 360
- 動画
- 店内
- 外観
- 職場
- チーム
- ID情報
写真や動画を掲載することでGoogleビジネスプロフィールの情報が充実するため、ローカルパックの順位向上が期待できます。Googleビジネスプロフィールに掲載されている写真や動画はユーザーが来店するかどうかの判断材料にもなるため、積極的に活用することをオススメします。
サイテーションをおこなう
ローカルパックに表示させる5つ目の方法は、サイテーションを獲得することです。サイテーションとは、Googleビジネスプロフィールに記載した自社のビジネス名が、外部のWEBサイトやSNSなどで言及されている状態を指します。
多くのユーザーからサイテーションされることでGoogleから「視認性が高い」と判断され、ローカルパックの順位が上がりやすくなります。
サイテーションを獲得する方法は、以下の通りです。
- SNSで店舗情報を発信する
- プレスリリースを出す
- 自社ビジネスと関連性が高いポータルサイトに掲載してもらう
- ユーザーが覚えやすいビジネス名にする
ローカルパックの表示順位を確認する方法
ローカルパックの表示順位を確認する方法は、以下の2つです。
- Googleの広告プレビューで確認する
- 順位取得ツールで確認する
通常の検索でローカルパックの表示順位を確認すると、閲覧履歴やクッキー情報、位置情報の影響を受けてしまうため正確な情報を得られません。また、閲覧履歴やクッキー情報の影響を受けない「シークレットモード」や「プライベートモード」で検索した場合でも、位置情報の影響を受けてしまいます。
ローカルパックの正確な表示順位を確認するには、上記の方法で確認する必要があります。それぞれの方法について詳しく解説します。
Googleの広告プレビューで確認する
ローカルパックの表示順位を確認する1つ目の方法は、Google広告のプレビュー画面で確認する方法です。
Googleの広告プレビューで、ローカルパックの表示順位を確認する手順は以下の通りです。
- Google広告にログインする
- 管理画面を開く
- 画面右上の「ツールと設定」の「プランニング」の中にある「広告プレビューと診断」をクリックする
- 検索したいキーワードと地域を入力し、言語とデバイスを選択する
上記の手順で、実際に検索された場合と同じ内容のローカルパックが表示されます。
順位取得ツールで確認する
ローカルパックの表示順位を確認する2つ目の方法は、MEO順位取得ツールで確認する方法です。MEO順位取得ツールとは、ローカルパックの順位の確認や実施した施策の効果測定など、MEO対策を効率よく実施できるツールです。
主に、MEO対策会社がツールの開発・提供をしており、順位を取得できるだけの無料のツールやさまざまな機能が利用できる有料のツールがあります。今回は、弊社オルグロー株式会社が提供している「GoogleマップMEO検索順位チェッカー」と「MEOアナリティクス」をご紹介します。
「GoogleマップMEO検索順位チェッカー」は、無料でローカルパックの表示順位を確認できるMEO順位取得ツールです。画面に地域名・ビジネスアカウント名・キーワードを入力し、「順位計測する」をクリックすれば、ローカルパックの表示順位を確認できます。
「MEOアナリティクス」は優良でローカルパックの順位を取得出来るツールです、前述したツールは1キーワードしか計測できませんが、MEOアナリティクスであれば複数キーワードの順位取得や、順位の推移を確認することができます。
継続的に、複数の検索順位を把握したいユーザーにはオススメです。
まとめ
今回は、ローカルパックについて解説しました。
ローカルパックの種類、表示させるメリット、ローカルパックに表示される店舗の順位を決める要素、表示される方法、表示順位を確認する方法は以下の通りです。
ローカルパックの種類 | ・通常のローカルパック ・ローカルABCパック ・ローカルスナックパック ・ローカルファインダー |
表示させるメリット | ・無料で掲載できる ・来店意欲の高いユーザーにアプローチできる ・オーガニック検索結果よりも上部に表示される |
ローカルパックに表示される店舗の順位を決める要素 | ・距離 ・視認性の高さ ・関連性 |
表示される方法 | ・Googleビジネスプロフィールに登録する ・評価の高い口コミを集める ・定期的に投稿する ・写真を充実させる ・サイテーションをおこなう |
表示順位を確認する方法 | ・Googleの広告プレビューで確認する ・順位取得ツールで確認する |
ローカルパックの上位に自店舗を表示させる施策のことを、MEO対策と言います。MEO対策は自社でも実施できますが、MEO対策業者に依頼する場合でも広告を出稿するより安価です。
ローカルパックに自店舗が表示されていない場合は、Googleビジネスプロフィールの登録からチャレンジしてみましょう。